チューター方式

学習・生活・精神面・・・。担任の他にもう1人が見守ります。

チューター方式とは

 ホームルームクラスの担任の先生とは別に、生徒ひとりひとりに相談相手となる先生(チューター)を紹介し、中学での3年間の生活をサポートしていきます。精神的な悩みへのケアだけを目的とするカウンセラーとは異なり、チューターは学校生活、日常生活すべての面で生徒とのかかわりをもった相談役となります。

 些細な不安や悩みも、そのままにしておいては充実した時間を過ごすことは出来ません。生徒が抱える問題を早急に解決していくうえでも、今やチューターはなくてはならない存在となっています。生徒とチューターは特別なことがなくても、廊下で会っては声を掛け合い、行事の度に応援し、旅行に出掛けてはおみやげの交換などを楽しんだりしています。そうした触れ合いのなかで信頼関係は深まり、また、日常のなかの小さな変化も見逃さないものになっていきます。

 八雲学園の生徒ひとりひとりには、何かの目標に取り組むとき、一緒に考え、努力し、同じ緊張感をもち、達成したときには同じ喜びを感じられる先生がいます。このことが生徒達の中学3年間をより充実したものにしています。

チューターは、1年生のときには入学後の様子を見て、それぞれの生徒に合った先生を紹介します。2年生からはアンケートを行い、生徒自身の希望を取り入れながらチューターの先生を決めています。それでも多くの生徒が続けて同じ先生にチューターになって欲しいと答えていたり、チューター制がなくなる高校に進学してからも中学時代のチューターの先生に相談にのってもらっている生徒が大勢いる点に、現在のチューター方式の充実度が表れています。

【 TOPIC! 】

 ある日、チューターの保護者から携帯に電話があり、「最近、担任の先生からよく注意をされているみたいなのですが、学校での子供の様子はどうなんでしょう?」と…。そこで、生徒の担任の先生にそれとなく聞いてみると、特に問題があるわけでなはなく、提出物の期限が遅れていて、注意をしたということだった。生徒だけではなく、保護者の方の些細な質問にも答えます。

チューター面談等について

 チューターは各学期1回ずつの面談をし、生徒の学校生活、日常生活の様子を把握していきます。また、各学期単位で開かれる保護者会などにも全教員が参加し、懇親会の会場などで保護者の方ともお会いしています。家庭での生徒の様子を聞いたり、学校での生徒の様子を伝えたりすることにより、保護者の方とも共通の認識がもてるようにしています。学習面については、年4回の定期試験の前に生徒各自が作成した試験対策計画表を基に、目標点数を達成するためのアドバイスをします。また、試験後には結果の報告を聞きながら、次へのステップアップの方法を生徒と共に考えます。

チューターへの相談内容について

 入学して間もない頃は、比較的生活面についての相談が多くされています。しかし、チューターからの様々なアドバイスを受けながら、問題や不安を自分で解決していく力も身についていき、学年が上がるにつれて相談内容は勉強や進路に関するものが多くなってきます。
どのような相談をしましたか?
勉強に関する相談
 勉強の方法や、参考書の紹介、希望進路の事についてなど、相談内容もいろいろですが、もちろん担当教科の学習内容については個別指導を行うこともあります。特に中学3年生には進学後の文理コース分けについてなど、将来を見据えた具体的な指導を行っています。

【 TOPIC! 】

 実際にこんな事もありました。休日の夜に生徒から自宅にかかってきた電話に出てみると、「今、数学を勉強していて解けない問題があるんですけど…」との事。そこから先生は生徒が問題を解けるようになるまで延々と長電話。チューターは、生徒のやる気にどこまでもこたえていきます!

友人関係に関する相談
 比較的、1年生からの相談で多いのがこの相談です。新しい環境で新しい友人達と過ごしていくには、ほんの少しのとまどいも大きな不安に変わっていってしまいます。どんな些細なことでも気にかかることは何でも相談!特に友人関係についての問題は、何よりも早いタイミングでの解決がたいせつです。チューターの先生達はそれぞれ生徒に携帯電話の番号なども教えていつでも連絡がとれるようにしています。

【 TOPIC! 】

 夏期休暇中にチューターの生徒から学校に電話があり、出てみると今にも泣きそうな声で悩みを訴えてきた。内容は、部活を辞めて習い事に専念しようと思っているのだが、今まで一緒に頑張ってきた仲間に言いづらく、気まずい状態になっているということだった。

 誰にも相談できずに一人で悩んでいたせいもあって、物事を悪く考えすぎている様子だったので、話をゆっくりと聞き、「とにかく一人で考えていても前には進めないから、怖がらずに何気ない会話をしてみたら?自分から一歩踏み出すことも必要だよ。」とアドバイス。次の日、生徒が学校に来て「昨日あれから連絡をしてみたら、普通に接してくれました。私の思い過ごしだったみたいです。」と元気な姿を見せてくれた。

 生徒の悩みをどこまでも聞き、最後の一歩を自分で踏み出せるように背中を押していきます!

部活に関する相談
 やはり多いのは勉強との両立を果たすためにはどうすればいいかという相談です。本校では先生同士で情報交換もふんだんにされているため、それぞれの部活動の状況もすべての先生がよく理解しています。生徒の様子に合わせた適切なアドバイスにより視野を広げ、学校生活をより充実したものにしていきます。

【 TOPIC! 】

 ある日、生徒と保護者から「補習と部活とどちらを優先したらいいのかわからないんです。」という相談を受けた。その生徒は部活を始めてから、物事に一生懸命取り組む姿勢を身に付けることが出来たので、部活を優先させて授業中に分からなかったことは個別に聞きに行くことを勧めると、生徒も保護者の方も安心してくれた。

 普段から気にかけて見ているチューターの先生だからこそ、一人ひとりの個性を見抜き生徒にあったアドバイスが出来るんです!

チューター方式をどう思いますか?

実際に相談したことがなくても、チューターの先生がいるだけで「何かあったときには…」という安心感がある。
家族や担任の先生には言いにくいことでも、チューターの先生には気軽に話ができるので助かる。
何かあったときにはすぐに声をかけてもらえて嬉しい。

チューター方式の実施について

 生徒一人ひとりの相談役となるチューターですが、実際に何か生徒が抱えてしまった問題を解決したり、相談事に対してのアドバイスをしていくには、その生徒のチューターとなっている先生ひとりからの働きかけだけではなく、様々な角度からのアプローチを施していきます。例えば、友人関係のトラブルに対しては、相談を受けたチューターがその相手となっている生徒のチューターや担任、ときには部活動の顧問などにも相談があったことを投げかけ、いろいろな角度から原因や状況を見極めていきます。その事によって、解決するためのいくつかの方法のなかから、最も適した方法を見つけ出したり、適切なアドバイスを送れるようになっていきます。進路についての相談があれば、重点を置く教科の先生達にチューターの立場から相談をすることもあります。

 一見簡単なようですが、こうした形でチューター方式を活用していけるようにするには、実際にはいくつもの条件があります。そのなかで特にたいせつなのは、「チューター方式」に対する先生達の高い意識と生徒理解です。八雲学園では先生達すべてが、日頃から多くの生徒達と様々な機会にかかわり合い、そのなかで生徒達に対して出来る事をしようという共通認識を持っています。決して飾りではない本物のチューター方式の実践がここにはあります。

【 TOPIC! 】

 中学生の年代は「自分づくり」にも一所懸命です。思っていることを言葉にできないもどかしさがあったり、ついつい気持ちとは裏腹に口が悪くなってしまったり…。

 ある生徒の口調が強くなりすぎていることを気にかけた担任の先生がその生徒に注意をしたところ、本人は全く気にかける様子もなくシラッ…。心配しながらちょっと様子を見ているとチューターの先生には「話し方を気をつけなくちゃと思ってるんです…」

 続けて様子を見ていると確かに心がけている様子がうかがえました。時にはそっと見守ることも大きな応援になるようです。